A子 | ナギズム卍

A子

サークルの後輩でA子という子がいる。
この子は俺のお気に入りの子だ。
お気に入りというか、かなり彼女に対しては恋愛感情に近いものを
持っていたと思う。
いや、ぶっちゃけて言うと好きだった。

大学で約三年間一緒にいたわけだけど、
ほとんど二人で話したりとかいう機会はなかった。
それほど親しい間柄というわけでもない。
だけど、彼女には他の子にはない魅力があった。
それを言葉にするのは難しいけど、一緒に居ることで人を
落ち着かせるような、素敵な子だった。

今月の頭のことだ。
このまま卒業してしまったらお互いに会えなくなる、
そう思った俺は最後に彼女に対して想いを伝えようと
彼女にメールをした。
俺から彼女にメールしたのは二回目。
一回目はつい最近、他の子と三人で遊ぶ約束をして
三人で遊んだ。
彼女に予防線を張られたのか、二人で遊ぶことはできなかったが
一緒に遊ぶことで、より親密になれたと思った。

二回目のメールを送る。
俺「最近○○の調子はどう?また暇できたら遊ぼうよ。」
実際には雑談も交えてもうちょっと長めだけど、
こんな内容。
でもここまで書いて考えた。
このままじゃ何の進展もしない。
ここで勝負に出なければ。
俺「最近○○の調子はどう?また暇できたら遊ぼうよ。
  今度は二人で遊ばない?」

これを見た人は、たいしたことないメールと思うかもしれないけど
俺とA子のこれまでの関係を考えたらこれは清水の舞台から
飛び降りるような冒険だ。

メールの返信を待つ時間というのは辛いものだ。
時間が長ければ長いほど思考はマイナスに向かう。
俺はあんなメールを送ったことを後悔し始めていた。

3日後、A子から返信が届いた。
A子「(前略)そうですね、また遊びたいですね。

九月頃には暇になりますのでその頃がいいです。」


ということで恋愛話A子編終わりです。